ポルシェ911 買取相場|年式・走行距離・グレード別に徹底解説

ポルシェ911は、年式・走行距離・グレード・オプション構成によって買取相場が大きく変動するモデルです。同じ911であっても、条件次第では査定額に数百万円単位の差が出ることも珍しくありません。
本記事では、実際の中古車市場や買取現場の動向をもとに、ポルシェ911の買取相場を「年式別」「走行距離別」「グレード別」に分けて分かりやすく解説します。
また、査定額に影響しやすい人気カラーやオプション、査定前に押さえておきたいポイントについても、査定士の視点で具体的にまとめています。
現在の相場感を把握したい方はもちろん、「できるだけ高く売りたい」「自分の911はいくらくらいが妥当なのか知りたい」という方にも参考になる内容です。
ポルシェ911の買取相場目安
610〜4015万円
※レンジは991.2~/GT系、修復歴車を除く/走行距離・状態・装備内容により変動します。
2025年式 買取相場: 1705〜2423万円
- 極低走行+保証残ありの個体は新車代替ユーザーの需要が強く、高額査定になりやすい。
- スポーツクロノ/スポーツエグゾーストなど主要オプションの有無が金額を大きく左右。
2024年式 買取相場: 1534〜2652万円
- 1〜2万km以内であればリセールが安定する年式帯。
- ホイール傷・外装小キズの少なさが実車査定で大きなプラス評価。
2023年式 買取相場: 1330〜4015万円
- 点検記録簿・ディーラー履歴の有無が高額査定の重要ポイント。
- 人気色のジェットブラックM・クレヨンは高額査定につながりやすい。
2022年式 買取相場: 1165〜2600万円
- 中古流通が多い年式帯で、内外装の程度差が査定額に直結しやすい。
- サンルーフ・スポエグ・スポクロなど人気装備の有無で価格差が大きい。
2021年式 買取相場: 1200〜2390万円
- 人気装備(スポーツクロノ、スポエグ等)搭載車は販売需要が強く、買取金額が伸びる傾向。
- 下回りの状態・オイル滲みは3〜4年落ちで特に査定員が重視するポイント。
2020年式 買取相場: 1100〜2160万円
- 走行3〜5万kmの個体が増え、足回り(ブッシュ・ダンパー)の状態が評価を左右。
- 禁煙・屋内保管・記録簿フルなど管理状況が良い車は相場より高値になりやすい。
2019年式 買取相場: 1100〜1373万円
- ホイールの傷、ヘッドライトの状態など外装の状態が査定金額に大きく響く
- 電装系(センサー類)の作動チェックが査定時の重要ポイント。
2018年式(991.2) 買取相場: 790〜1500万円
- 走行距離が最も査定差を生む年式帯。
- PDKの変速ショック・アイドリング学習状況が評価に直結。
2017年式 買取相場: 610〜1625万円
- 人気の991.2系のため、状態が良い個体は依然として高額査定となりやすい。
- エンジンマウント・ミッションマウントのヘタリがチェック項目。
2016年式 買取相場: 623〜1250万円
- 10年前後となり、修復歴・下回りのサビ・PDKの状態などが最重要ポイント。
- ディーラー整備記録簿が揃っている車両は年式の割に査定が伸びやすい。
※ 実際の査定額は個別の車両状態を確認したうえでご提示いたします。
※ まずは買取相場の目安を提示し、その後にモデル解説や詳細情報をまとめています。気になる項目からご覧ください。
〜1万km 852〜2880万円
- 極低走行+保証残により新車代替ユーザーの需要が強く、最も高額査定になりやすい距離帯。
- スポクロ・スポエグ・PASMの有無がダイレクトに上限金額へ反映されやすい。
1〜2万km 892〜2390万円
- 走行距離は少ないが使用歴が見え始めるため、外装の小キズ・ホイール傷の有無が高額査定の決め手。
- 点検記録簿(ディーラー)が揃っている個体は新車との差が少なく、上振れしやすい。
2〜3万km 850〜2410万円
- PDKの変速フィーリング(ショックの有無)が査定員が重視するポイント。
- スポーツクロノ搭載車は再販性が高く、同距離帯でも高額査定になりやすい。
3〜4万km 740〜2080万円
- 実用距離が増えるため、タイヤ・ブレーキ・足回りのヘタリが査定額に直結。
- 内装のヤレ(スイッチ塗装剥げ・シート皺)が少ない車両は高評価になりやすい。
4〜5万km 725〜2080万円
- 4万km前後からPASMダンパー・エンジンマウントの状態に個体差が出始める距離帯。
- サンルーフ/スポクロ/スポエグなど、装着オプションが金額差に強く影響。
5〜6万km 780〜1330万円
- 定期的なディーラーのメンテ履歴がある車ほど高評価になりやすい。
- 内外装のコンディション差が大きく出やすく、屋内保管車は特に買取価格が高くなる傾向。
6〜7万km 643〜1730万円
- 個体差が出やすい距離帯で、フルディーラー整備記録簿の有無が査定に大きく影響。
- 下回り・オイル滲み・電装系トラブルの有無が査定額を分ける決定要素。
7万km以上 610〜1732万円
- 走行距離よりも整備履歴と管理状態が査定額を左右する距離帯。
- エンジン・PDK・PASMが良好な個体は、過走行でも相場より上振れするケースがある。
カレラ 610〜2045万円
- 最も流通量の多いベースグレードで、街乗り〜ワインディングまで幅広いニーズがあるため、状態の良い個体は安定して高値が付きやすい。
- スポーツクロノ・スポーツエグゾーストの有無で走りの印象が大きく変わるため、中古市場でも装着車はワンランク上の相場で取引される。
カレラS 635〜1685万円
- カレラより出力が高くブレーキや足回りも強化されているため、「走り重視」のユーザーからの人気が高い。
- 20/21インチホイール・PCCB(カーボンブレーキ)・スポーツシートプラスなど高額オプションの有無が査定額に直結するポイント。
- サーキット走行歴が疑われるような個体は敬遠されがちのため、整備記録簿やタイヤ摩耗状態などから使用状況が分かる車両は好評価となる。
カレラGTS 610〜1955万円
- カレラとターボの間を埋めるハイスペックグレードで、専用エクステリアや高出力エンジンが人気。中古市場でも需要が強く、リセールは911の中でもトップクラス。
- GTS専用内装パッケージなど、「GTSらしさ」がしっかり残っているかが査定の重要なチェックポイントとなる。
カレラ4 615〜1190万円
- 4WDならではの安定感と全天候型の安心感から、降雪地域や高速移動が多いユーザーに人気。
- 前後タイヤの摩耗状態やアライメントから、4WDシステム・足回りに無理な使われ方をしていないかが査定時の重要ポイントとなる。
タルガ4 1255〜1900万円
- タルガトップのデザイン性とオープンエアの開放感が評価される希少グレードで、クーペよりも流通台数が少ないため、良質車は高値で取引されやすい。
- タルガルーフの開閉動作・雨漏り・きしみ音の有無は査定時に必ず確認されるポイントで、不具合がない個体は大きなプラス評価となる。
- ガレージ保管歴が長く、モール類やラバー部の劣化が少ないタルガは年式以上の評価になるケースも少なくない。
ターボS 1100〜2830万円
- 911シリーズの中でもトップクラスのハイパフォーマンスモデルで、絶対数が少ない分、中古市場でも常に高い注目を集めている。
- PCCB(カーボンブレーキ)・センターロックホイール・スポーツクロノ・フルレザー内装など高額オプションの装着状況が、そのまま査定額に反映されやすい。
- ハイパワーモデルゆえ、サーキット走行歴が疑われるようなタイヤ・ブレーキの減り方や、チューニング履歴の有無はマイナス評価となる場合がある。
※991.2~/並行輸入車を除く/買取相場は年式・グレード・走行距離・車両状態・オプション装備・市場動向などにより大きく変動します。 ※ 実際の査定額は個別の車両状態を確認したうえでご提示いたします。
ポルシェ911とは?モデル概要と人気の背景
ポルシェ911は1964年の誕生以来、RR(リアエンジン・リアドライブ)レイアウトを守り続けてきたスポーツカーの象徴的存在です。
世代を重ねながらも、デザインと走行性能の方向性が一貫しており、最新モデルでも「911らしさ」が強く評価されています。現行型ではターボ化された水平対向エンジンを中心に、高い動力性能と日常使いできる実用性を両立しています。
グレード構成はカレラ系を中心に、ターボ、GT3など多岐にわたり、用途や嗜好に応じて選べる点も支持される理由です。
中古市場では年式が古くても価値が落ちにくく、特に状態の良い個体や希少グレードは安定した需要があります。
スポーツカー愛好家だけでなく、資産価値を意識する層からも支持されているモデルです。
ポルシェ・911の歴史
タイプ901(初代911誕生)
ポルシェ911の歴史は、1963年のフランクフルトモーターショーで発表された「タイプ901」から始まります。
当初は「901」という車名でしたが、プジョーが中央に0を含む3桁の数字を商標登録していたため、のちに「911」へと改名されました。
ポルシェと言えば「カレラ」という名前が有名ですが、この呼称が初めて使われたのは、1973年に登場したホモロゲーション取得用モデル「カレラRS 2.7」です。
「カレラ」はスペイン語で「競技」「レース」を意味し、かつてポルシェも参戦したメキシコ縦断公道レース「カレラ・パナメリカーナ・メヒコ」に由来しています。
タイプ930(911のイメージを確立した大ヒットモデル)
911の名を世界に広く知らしめたのは、初代901ではなく第二世代となる「タイプ930」でした。
ビジュアルは初代に近いものの、アメリカ市場の衝撃吸収基準に対応するため、前後に大型バンパーを備えたデザインが特徴です。
この世代からターボモデルが追加され、大きく張り出したリアフェンダーと巨大なリアウイングを備えたフォルムは、多くのファンを虜にしました。
3リッターエンジンにターボを組み合わせたモデルは最高出力260PS、最高速度250km/hを誇り、ターボ以外は2.7リッターエンジンを搭載。後期には3.3リッターエンジンも設定されました。
タイプ964(初のティプトロニック採用モデル)
1989年にデビューした「タイプ964」は、外観こそ930を色濃く受け継いでいるものの、中身は大幅に刷新されたモデルです。
なかでも大きなトピックが、ポルシェ独自の4速AT「ティプトロニック」の採用です。
当時としては珍しいマニュアルモード付きATで、ATでありながらスポーティな走りが楽しめる点が高く評価され、一気に街中で見かける機会が増えました。
タイプ993(最後の空冷モデル)
1993年に登場した第四世代「タイプ993」では、エクステリアが大きく変更されました。
より流線型のボディラインとなり、ボディサイズも拡大。グレードによってはエンジン排気量が3.8リッターまで拡大されています。
トランスミッションは6速MTが採用され、高速域での安定性が向上。ティプトロニックも「ティプトロニックS」へ進化し、ステアリングスイッチにより手を離さずに変速操作が可能になりました。
エンジンは第一世代から続く空冷式が用いられましたが、排ガス規制などの影響もあり、この993が空冷最後の911となります。
なお、この世代ではスパルタンな仕様の「GT2」が初めて設定されたことでも知られています。
タイプ996(911初の水冷エンジン搭載モデル)
1997年デビューの「タイプ996」では、ついにエンジンが水冷式へと切り替えられました。
水冷エンジンは空冷と比べて温度管理がしやすく、メンテナンス性が向上したことで、維持コストの面でもユーザーにとって扱いやすいモデルとなりました。
エントリーモデルである「ボクスター」と同時開発が行われ、フロント周りのパーツを共用することで開発コストの削減を図っています。
その結果、より手頃な価格で911が提供されるようになりましたが、フロントデザインがボクスターと共通だったため、一部の911ファンからは賛否を呼んだモデルでもあります。
タイプ997(現行のデザインに近くなったモデル)
第六世代となる「タイプ997」は2004年にデビューしました。
不評だった996からエクステリアが大幅に見直され、伝統的な丸目ヘッドライトが復活。ケイマン/ボクスターとパーツ共通化は図られつつも、外観はほぼ911専用のデザインとなりました。
この世代からステアリングチルト機構が採用され、より多くのドライバーがベストポジションを取りやすくなっています。
トランスミッションでは従来のティプトロニックに代わり、デュアルクラッチ式AT「PDK」が登場。素早い変速とダイレクトなパワー伝達により、ATでありながらMTに近いスポーティな走りが楽しめるようになりました。
タイプ991(前期型が最後のNAモデルとなった車両)
2011年にデビューした第七世代「タイプ991」では、ボディサイズがさらに拡大し、ワイド&ローなプロポーションがより強調されました。
遠目には現行型と見まがうほどフロントデザインが近づき、911のデザインアイコンが確立された世代と言えます。
2015年のマイナーチェンジでは、大きな転換点となるダウンサイジングターボ化を実施。エンジン排気量の最適化と排ガス規制への対応を目的に、ほぼすべてのモデルがターボエンジンへ切り替わりました。
カレラシリーズには3.0リッター水平対向6気筒ターボが搭載され、ターボ/ターボSは従来どおり3.8リッターエンジンを継承しています。
タイプ992(デジタル化が加速した新世代モデル)
現行型となる「タイプ992」は2018年にデビューしました。
911らしいシルエットを保ちながらも、リアには横一文字のLEDテールランプを採用するなど、新世代らしいデザインへと進化しています。
インテリアはフルデジタルメーターや通信機能付きインフォテインメントシステムの採用により、デジタル化が一気に加速しました。
エンジンは991で確立されたユニットをベースとしつつ、トランスミッションは8速PDKへ進化。変速ショックがさらに抑えられ、より上質なドライビングフィールを実現しています。
価格は上昇したものの、スポーティさと快適性を高いレベルで両立した、まさしく最新世代の911に仕上がっています。
【年式別】ポルシェ911の買取相場と価格推移
ポルシェ911は基本的に年式が新しいほど需要が高く、特に現行型や直近世代は高水準で取引される傾向があります。安全装備やインフォテインメントの進化により、日常使用を前提とするユーザーからの評価が高いためです。一方で、フルモデルチェンジ直後は旧型の流通量が増え、相場が一時的に落ち着くケースも見られます。
年式が古い個体でも、正規ディーラーでの整備履歴が明確な車両や、低オーナー数・無改造車は高評価になりやすいです。特に空冷世代や限定モデルなどは、市場傾向として年式の古さがマイナスにならないケースもあり、911特有の価値の残り方が見られます。
【走行距離別】ポルシェ911の買取相場と査定ポイント
走行距離は査定評価に影響しますが、ポルシェ911の場合は1000km刻みで大きく金額が変わるのが特徴です。
1〜3万km台は高評価になりやすく、コンディションが良好であればプラス査定が期待できます。5万kmを超えると一般的には評価が落ち着きますが、整備履歴がしっかりしていれば大きなマイナスにならないケースも多いです。
過走行車でも、エンジンや足回りのメンテナンスが適切に行われている個体は再販性が高く評価されます。
一方で、極端に走行距離が少ない車両は保管状態やゴム類の劣化をチェックされるため、必ずしも無条件で最高評価になるわけではありません。
グレード別に見るポルシェ911の買取傾向
ポルシェ911の中核となるのはカレラおよびカレラSで、中古市場でも流通量・需要ともに安定しています。
日常使用とスポーツ性能のバランスが良く、再販しやすい点が高評価につながっています。4WDモデルであるカレラ4系は、降雪地域ユーザーからの需要があり、条件次第でプラス評価されます。
ターボやGT3などのハイパフォーマンスグレードは、新車価格が高い分、中古市場でも別枠で評価される傾向があります。
特に限定仕様や生産台数の少ないモデルは、市場流通量が少なく、相場が下がりにくいのが特徴です。装備内容やオリジナル状態を維持しているかどうかが、査定額を大きく左右します。
査定額が高くなりやすい人気カラーランキング
1位:ホワイト(キャララホワイトなど)
ポルシェ911で最も人気が高いのがホワイト系です。外装の傷が目立ちにくく、年式が経過しても清潔感を保ちやすい点が高評価につながります。
流通量と需要のバランスが良いため再販性が非常に高く、買取査定においても安定してプラス評価を得やすいカラーです。
とくにキャララホワイトは911のボディラインが美しく映えるため、幅広いユーザーに支持されています。
2位:ブラック(ジェットブラックなど)
高級感やスポーツカーらしい迫力を求めるユーザーから根強い人気を誇るのがブラック系です。
ボディの艶感が際立つため、状態が良い個体は買取相場でも高値になりやすい傾向があります。ただし、傷や洗車キズが目立ちやすい点には注意が必要で、状態次第で査定が変動しやすいカラーでもあります。
丁寧に乗られていたかが査定士のチェックポイントになります。
3位:グレー系(クレヨンなど)
近年、買取相場が上昇しているのがグレー系です。アゲートグレーのような落ち着いたカラーはもちろん、クレヨンのような個性的なカラーも非常に人気があります。
輸入車市場全体でグレー系人気が高まっているため、年式が新しい911ではとくにプラス査定になりやすい傾向があります。
4位:シルバー(GTシルバーなど)
シルバーは911らしい落ち着きと質感の高さが魅力ですが、リセール面では上位カラーに比べると強いとは言えません。
理由は「白黒と比べるとニッチなカラーとなり、中古市場で価格が伸びにくい」ため。安定した需要はあるものの、ホワイトやグレーほどの強いプラス査定にはなりにくい傾向があります。
ただしGTシルバーは年式やコンディション次第で評価が動きやすく、堅実な選択肢として支持されています。
5位:レッド(ガーズレッドなど)
レッドは「911らしいスポーティな印象」として人気はあるものの、実際のリセールは上位カラーと比べて強くありません。
911を赤で選ぶユーザー層が限定されるため、市場では「売れるまで時間がかかる」ケースがあるのが理由です。
とはいえガーズレッドは古くからのファンが多く、走行距離や仕様がハマる個体は評価される場面もあります。
査定士の視点では、ボディカラーは「需要の広さ=再販のしやすさ」が最も重要です。
奇抜なカラーや人気の割に需要が狭いカラーはリセールが安定しにくい一方、ホワイト・ブラック・グレー系は中古市場で常に強い需要を持つため、結果として買取価格が高くなりやすい傾向があります。
査定額に影響する人気オプションランキング
1位:スポーツクロノパッケージ
買取査定で最も評価されるのが「スポーツクロノパッケージ」です。
専用メーター、ローンチコントロール、ドライブモード切替などが装備され、走行性能を重視するユーザーからの人気が非常に高いオプションです。
スポクロの有無は中古市場での動きが明確に違い、査定額にも直接プラスとして反映されます。
2位:フロントアクスルリフト(フロントリフト)
近年、リセール評価が特に高まっているのが「フロントアクスルリフト」です。
車高の低い911では段差・勾配でフロントリップを擦るリスクが高く、街中での実用性を大幅に向上させるため、装着車は中古市場で非常に人気があります。
特にGTS・ターボ系では購入条件として「フロントリフト必須」と考えるユーザーも多く、査定でも明確なプラス評価になります。
3位:スポーツエグゾースト(スポエグ)
911のサウンドキャラクターを大きく変える人気装備で、「音が良いだけで売れやすくなる」ほどの影響力があります。
可変バルブにより迫力のあるサウンドが楽しめるため、スポエグ付きは問い合わせ数が増え、結果的に買取価格が上がりやすい傾向があります。
4位:レザーインテリア(拡張レザー含む)
レザーの使用範囲が広い車両は室内の高級感が大幅に向上し、査定士が見るポイントでもプラスになります。
ステッチ入りダッシュボードや拡張レザーは上級志向のユーザーに特に人気で、同じ走行距離・同じグレードであっても装着車の方が明確に売れやすい特性があります。
5位:電動サンルーフ(ガラスサンルーフ)
911では必須装備ではないものの、装着されていると確実に評価が上がりやすいのが電動サンルーフです。
開放感が得られる点に加え、街乗りやロングドライブ時の快適性が向上するため、幅広いユーザー層から支持されています。
装着率がそれほど高くない分、サンルーフ付き車両は中古市場での希少性があり、結果として買取査定でもプラス評価になりやすい傾向があります。
総合すると、911のオプションは「走行性能に関わる装備」と「実用性を高める装備」がリセールを左右します。
特にスポクロとフロントアクスルリフトは中古市場での重要度が高く、これらが揃った車両は間違いなく査定で強い結果が出やすいオプション構成と言えます。
後付けパーツは評価が分かれるため、純正状態を維持している車両ほど相場が安定する傾向にあります。
査定前にできる準備(セルフメンテナンス)
- 洗車と車内清掃で第一印象を整える
- 整備記録簿・取扱説明書を揃える
- 警告灯やエラーメッセージの有無を確認
- 純正パーツがあれば必ず用意する
- 不要な社外パーツは事前に相談する
査定士がチェックするポイント(プロ査定士の視点)
- エンジン・PDKの作動状態
- 電装系(PCM・各種スイッチ類)の不具合有無
- 下回りのオイル漏れや腐食
- 外装パネルの補修歴・チリのズレ
- タイヤ溝とブレーキ残量
ポルシェ911を高く売るためのコツ
需要が高まる春先や新型発表前は売却タイミングとして有利です。グレードやカラー、装備による相場差を理解し、輸入車専門店に依頼することで適正評価が受けやすくなります。査定前の準備と情報整理が、最終的な金額に直結します。
ポルシェ911に関するよくある質問(FAQ)
走行距離が多くても売れますか?
整備状態が良好であれば、走行距離が多くても評価されます。
事故歴があると大幅に下がりますか?
修復内容と程度によりますが、正直な申告が重要です。
売却時期はいつがベストですか?
市場需要が高まる時期やモデルチェンジ前が有利です。
カスタム車は評価されますか?
内容によって評価が分かれます。純正パーツの有無が重要です。
専門店に売るメリットは?
車種理解が深く、適正な相場での査定が期待できます。
まとめ|ポルシェ911を高く売るために押さえるポイント
ポルシェ911の買取相場は、年式や走行距離だけで決まるものではなく、グレードやオプション構成、ボディカラー、車両コンディションなど複数の要素が組み合わさって形成されます。そのため、同じ911であっても査定額に大きな差が出ることがあります。
特に相場への影響が大きいのは、スポーツクロノパッケージやフロントアクスルリフトといった人気オプションの有無、再販性の高いボディカラー、そして純正状態を維持しているかどうかです。これらは中古市場での需要に直結するため、査定時の評価ポイントとして重視されます。
売却を検討する際は、まず現在の買取相場を把握し、ご自身の911がどの条件に当てはまるかを冷静に確認することが重要です。そのうえで、査定前の簡単な準備やタイミングを意識することで、より納得感のある価格での売却につながりやすくなります。
ポルシェ911は需要の高いモデルである一方、相場の変動も比較的大きい車種です。状態や仕様に不安がある場合でも、専門知識を持つ買取店に相談することで、適正な評価を受けられるケースは少なくありません。相場を理解したうえで、後悔のない売却判断を行いましょう。
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最後までご覧いただきありがとうございました。
この記事の著者

潮田 颯人
元々根っからの車好きで現在はインテグラタイプR(DC2)に乗っております。
色々なお車を拝見出来る買取業務はまさしく天職だと感じております。
また、AIS中古車検査資格を有しておりますので、正確な査定を元にお客様のご納得のいく金額のご提示が可能です。
駆け引きをせずクリーンな取引を目指しているスマートオートの理念を体現出来るように日々努めております。